「固定資産の減損に係る会計基準」Q&A


 
(6)資産のグルーピング
Q26
 個々の資産がそれぞれ別々にキャッシュ・フローを生み出している金融資産とは異なり、事業用の固定資産は、種類の異なる複数の資産が一体となって使用され、キャッシュ・フローを生み出している場合が多いと思われます。このような場合、資産をグルーピングすることが必要となりますが、どのような単位でグルーピングを行うべきなのでしょうか。




 減損損失を認識するかどうかの判定と減損損失の測定において行われる資産のグルーピングは、他の資産又は資産グループのキャッシュ・フローから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位で行うこととされ、そのような単位は「資産グループ」と呼ばれています。
 実務的には、資産のグルーピングに関するこのような原則的な考え方を踏まえつつ、管理会計上の区分や投資の意思決定(資産の処分や事業の廃止に関する意思決定を含む)を行う際の単位等を考慮して、グルーピングの方法を定めることになります。
 管理会計上の区分が考慮されるのは、キャッシュ・フローの予測のためのデータが、実務上、管理会計から提供を受けることになるからです。また、投資の意思決定を行う際の単位が考慮されるのは、そのような意思決定を企業が行うためには、一般に、キャッシュ・フローの予測に基づく経済性計算がなされているはずであり、減損会計においても、そうした経済性計算を行ったグルーピングの単位を利用することが有効であると考えられるためです。





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