「固定資産の減損に係る会計基準」Q&A


 
Q11
 減損損失を認識するかどうかの判定においては、必ず、割引前将来キャッシュ・フローの算定が必要なのでしょうか。




 後述のように、回収可能価額が帳簿価額を上回っていれば減損損失は認識されません。したがって、回収可能価額が帳簿価額を上回っていることが明らかなような場合には、割引前将来キャッシュ・フローを見積る必要はないと考えられます。
 例えば、営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが、継続してマイナスとなっていても、含み益が十分にあり、後述する正味売却価額が帳簿価額を上回っていることが明らかな場合には、割引前将来キャッシュ・フローを見積もる必要はないでしょう。つまり、回収可能価額の方をより容易に見積もることができる場合には、回収可能価額と帳簿価額の比較を、割引前将来キャッシュ・フローと帳簿価額の比較より先に行ってもかまわないということです。





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